独自ドメインでメールアドレスを使用する場合、独自ドメインでないISPのメールサーバを使用すると、送信に使われるメールドメインが独自ドメインと異なることが原因で、なりすましメール、つまり迷惑メールとして分類されてしまう場合がある。
携帯電話では特に迷惑メール対策が厳しいので、この対策をしないと、携帯メール宛に独自ドメインからメールしたものが迷惑メールとして不着となる。
対策方法
SPF(Sender Policy Framework)レコードを独自ドメインのDNSに適切に設定することで、
この問題を回避できる。
SPF自体については、JPNICの解説とかWikipediaの解説に説明がある。
設定したSPFレコードの例
以下の値を独自ドメインのTXTレコードに設定。(値はすべてダミー)
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"v=spf1 +a:example.com +ip4:11.22.33.44 +ip6:111:222:333::666:777:888 +mx ~all" |
上記の設定内容では、
– ドメインA(example.com)、IPv4アドレスB(11.22.33.44)、IPv6アドレスC (111:222:333::666:777:888)のメールサーバを「当該ドメインの送信メールサーバとして認証する」(Pass)
– それ以外については、
「認証情報を公開しているが、正当なメールであっても認証失敗する可能性もある」(SoftFail)
を表す。
あくまでSPFレコードは独自ドメインでどのメールサーバを使用するかを個別に設定するものなので、各自の状況に合わせて作成する必要がある。
コピペだけしても使えないことにご注意を。
設定したSPFレコードの確認方法
設定したドメインのメールアドレスから、 check-auth@verifier.port25.com 宛にメールして帰ってきたメール本文の「SPF check:」の欄を確認する。
SPFレコードが適切に設定されていると、
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SPF check: pass |
なりすましと認識されると、
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SPF check: softfail |
となる。
送信に使用するメールサーバが複数ある場合は、SPFレコードに半角スペースで区切って全て追加する。
GmailでのSPF認識状況の確認
Gmailで受信したメールのヘッダを表示して、SPFレコードを確認する。
passの場合は、以下の通り。
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Received-SPF: pass (google.com: domain of foo@example.com designates xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx as permitted sender) client-ip=xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx; Authentication-Results: mx.google.com; spf=pass (google.com: domain of foo@example.com designates xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx as permitted sender) smtp.mailfrom=foo@example.com |
こちらはsoftfailの場合。
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Received-SPF: softfail (google.com: domain of transitioning foo@example.com does not designate xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx as permitted sender) client-ip=xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx; Authentication-Results: mx.google.com; spf=softfail (google.com: domain of transitioning foo@example.com does not designate xxx:xxx:xxx::xxx:xxx:xxx as permitted sender) smtp.mailfrom=foo@example.com |
おまけ:
Gmail webでのメッセージヘッダーの表示方法
参考URL
- IPA なりすましメール撲滅に向けたSPF(Sender Policy Framework)導入の手引き
- ※オリジナルリンク先休止中※ 間違いから学ぶSPFレコードの正しい書き方 : 迷惑メール対策委員会
- ※オリジナルリンク先休止中※ 財団法人インターネット協会HOME > メール管理者の皆様へ > 技術情報 > 技術解説 > SPF(Sender Policy Framework)
- SPF Record Syntax — Sender Policy Framework
- 改訂版:さくらのレンタルサーバ用spfレコード、AAAAレコード設定 – ちゃたろうふぁんくらぶ
- 独自ドメインのメール送信を SPF に対応させる方法 — WebOS Goodies
- IPv6レンジ計算ツール